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目のこと



9月のワークショップでも、目と全身との関わりについて、その重要性をお話をさせて頂きました。

シンプルに考えると、目も筋肉の動き。

「見る」という単純な動作の中にも様々な癖を生み出し、全身の機能に影響を与えています。

今回、視野欠損の症状で長い間治療を受けていらっしゃるピアニストの方が参加されましたが、FIを通じて大きな変化が起こり、ご本人的には「視野が明るくなって、利き目が昔に戻った!」という感想。周りの方々は彼女のピアノの音色と音量の変化に大きく驚いていました。

人間は非常に高度な情報伝達が体内で行われています。何か不調が起こった時には機能が融通しあって調整するのでしょうが、痛みや不具合を「かばう」ことが別の症状のきっかけになることもあるのかもしれませんね。

10年以上前になりますが、フェルデンクライスのトレーニングを始めた頃、私の目の使い方がユニークだと指摘されました。

指導の先生が、「眼帯をしてゆっくり練習してご覧なさい。すごく面白いことが起こるわよ」とアドバイス下さったので、??と思いながら実践して見ました。

眼帯をしてゆっくりピアノを弾き始め20分ほど。急に聴こえ方が変わったのです。なんとも表現しにくいのですが、耳栓が取れた感じ。あまりにたくさんの音が聴こえてきてびっくり!そして、反対の目での実験では腕の動きが急に軽くなって再び大きな驚きでした。

眼帯をしたことで、目の動きが変わり、その結果聞こえ方や首、肩の筋肉の緊張が変化したのだろうと推察できますが、私がフェルデンクライスに大きな可能性を見出したのもこの辺りから。

演奏中も目の動きが呼吸と密接に連携していて、目に力が入ると呼吸がしにくくなる実感があります。

フェルデンクライスのATMにも沢山の目からのアプローチがあり、彼自身が目の機能にとても多くの可能性を見出していたのは明らかで、身体の力の抜き方一つとっても目の機能との大きな関係性を提示してくれています。

数年前にひどいめまいで病院に駆け込んだことがあります。ふとその数週間前にメガネを遠近両用に変えて、違和感を覚えていたことを思い出しました。

そして今年の5月には一時的に音が聞こえなくなり突発性難聴と診断されましたが、その時もメガネを変えた直後。

結局メガネを元に戻すことで全て症状はなくなりましたが、メガネなどで見え方が大きく変わる時、脳が一時的にパニックになって新しい回路を模索する中で不具合が生じるのかもしれませんね。

薬やその他の治療を否定するものではありませんが、人間の持っている機能を探ると、ちょっと面白いものが見えますよ!っというのがフェルデンクライス的思考なのだと思います。

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